IN BRIEF
ブッフホルツの意味をひとことで
対戦相手の大会得点を合計することを基本とした、同点者の順位比較に使う指標。
ブッフホルツの詳しい解説
ブッフホルツとは何を比べるか
ブッフホルツは、チェスなどで大会得点が同じ参加者の順位を比較するときに使う指標です。基本形は、自分が対戦した相手の大会得点を合計します。自分の得点へ加算して勝ち点を増やすのではなく、同点者を比較する別の数値として扱います。
参加者が全員同じ相手と戦わないスイス式などでは、同じ勝敗でも対戦相手の構成が異なります。ブッフホルツは、その大会で相手がどれだけ得点したかを見る方法です。対戦前のレーティングを足す指標とは違います。
基本形の計算例
説明用に、不戦や棄権がなく、4人の相手と1回ずつ対戦した参加者を考えます。相手の最終得点が4、3、2.5、1.5なら、合計は11で、基本形のブッフホルツも11です。自分が各相手に勝ったか負けたかにかかわらず、対象相手の得点を足します。
同じ大会得点で並んだ別の参加者の相手得点が3、3、2、2なら、合計は10です。この指標を使う段階では、11の参加者を上位とする比較ができます。ただし、主順位や先に適用する別の基準を飛び越えて比べるものではありません。
相手の後の結果でも数値が変わる
第1ラウンドで対戦した相手が、その後のラウンドで勝てば、その相手の大会得点が増えます。自分の試合がすでに終わっていても、ブッフホルツの値が変わる可能性があります。対戦した時点の相手得点を固定して足す計算ではありません。
途中順位を公開するときは、現在までの成績による暫定値であることを示します。最終ラウンドの自分の結果だけを確認して順位を確定せず、対象相手の結果もそろっているかを確認しましょう。更新時刻が違うデータを混ぜると比較が不正確になります。
カットなどの派生方式
相手得点のうち一部を除いて計算する派生方式もあります。たとえば最小の一つを除く方式と、すべてを合計する基本形では、同じ参加者でも数値が変わります。単にBHとだけ表示せず、どの方式を採用したかを明確にします。
最低値を一つ除くという例なら、相手得点4、3、2.5、1.5から1.5を除き、9.5になります。ただし、不戦などの補正がある場合に何を先に計算するかは規定次第です。都合のよい値を任意に除外するものではありません。
不戦勝や未実施対戦への注意
不戦勝や途中棄権があると、通常の実施対戦と同じように相手の得点を足すだけでは、規定どおりの値にならないことがあります。未実施のラウンドに誰を相手として扱うかなど、適用するルールを確認する必要があります。
公式の指標と補正の規定は、FIDEの2024年タイブレーク規則で確認できます。一般大会へ採用する場合も、計算ソフトの既定値だけに頼らず、大会が採用する版と方式を明示します。
集計と検算の方法
参加者ごとに、ラウンド、相手の識別番号、対戦結果、相手の集計得点を対応づけて残します。名前だけで相手を探すと、同姓同名や表記違いで別人の得点を参照する可能性があります。合計値の根拠となる一覧があれば、問い合わせ時に確認できます。
結果訂正がある場合は、当事者の大会得点だけでなく、その人と戦った他の参加者の指標にも影響します。一人の行だけ修正して終わらず、依存する集計を更新しましょう。確定前の暫定表示と、全結果確認後の正式順位を区別すると運営しやすくなります。
関連用語から適用順を理解する
基本の大会方式はスイス式、比較の順序は順位決定基準、同じ点の扱いは同率順位を参照してください。
相手の得点に自分の対戦結果を掛けるソンネンボルン・ベルガーとは計算が異なります。どちらも参加者の実力を完全に証明する数字ではなく、事前に定めた大会内の比較指標として読むことが重要です。
ルールや記録方法は競技・大会によって異なる場合があります。実際の運営では、該当する大会の規定をご確認ください。